どうぶつにまつわるエピソードを聞かせてください ミロコマチコより

どうぶつにまつわるエピソードを聞かせてください ミロコマチコより

お知らせ

ご応募ありがとうございました!

11/30(月)、第2期の野生動物にまつわるエピソード募集の締め切りとなりました。
第1期からはじまり、たくさんの方よりエピソードをご応募いただきました。心より感謝いたします!

わくわくするような話から、しんみりとする話、手に汗握るような話まで、絵本するのが楽しみになるようなエピソードばかり・・・。これから、立体絵本の実作に入っていくのですが、まず選ぶことが大変になりそうです。

第1弾の完成披露は2016年2月11日(木・祝)です。6体のうち数体の立体絵本をお披露目しますので、ぜひ足をお運びください。皆さんの実体験を原作として、どんな物語が繰り広げられていくのか、どんな絵本が誕生するのか、完成をお楽しみに!

※このホームページでは、引き続きイベント情報や制作状況の報告に加え、応募されたエピソードの紹介なども行っていきます。

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「ミロコマチコと野生動物のはなし」無事終了しました

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10/12(月)に開催しました「ミロコマチコと野生動物のはなし」。
大勢の方にお越しいただき無事に終了いたしました!
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こちらが想定していた倍以上の方に来場いただき、小さな会場がぎゅうぎゅう状態。一時は廊下まで人が溢れる程でした。
お越しいただいた皆さま、そしてエピソードをご提供いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
野生動物とのエピソードは11月30日(月)まで募集しています
身近に潜む動物たちの物語を、みんなで大きな大きな絵本にしましょう!
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会場内に展示されていた動物絵本の完成イメージ。大きいですね。
写真は、荒井良二さんとミロコマチコさん。

さて、イベント当日のレポートです。
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本日は山形まなび館の多目的ホールにて、絵本作家のミロコマチコさんによる「ミロコマチコと野生動物のはなし」を行いました。 山形市内から他県まで、六種類の動物にまつわるエピソードを集め、厳選したお話をミロコさんが選んで絵に起こしつつ、その動物について語るといった内容です。
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普段はがらんどうなまなび館も、今日は壁一面に文字にしたエピソードがずらりと並び、食べられてばかりの動物から神聖視されている動物まで、イメージが合っていたり全く違うように捉えていたりと様々。IMG_4764
来年行われる第二回山形ビエンナーレにてお披露目予定の、ミロコさんがデザインした、熊の山車の巨大なアイデアスケッチは圧巻でした。
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動物のエピソードは文章だけでも面白い物がたくさんありました。しかしそれはあくまで人間から見た動物の話。動物から見た人間の話もかけるよね?という事で、ただ選ばれたエピソードを絵にするだけでなく、ミロコさん独自の世界観でエピソード内に登場する動物側の目線から語られる物語はとても心を打ちました。人間と動物の物語は現実で起こった事かもしれないけれど、どこか異質な世界観になるから不思議です。

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ミロコさんは動物を描く時、特に目を意識しているそうです。基本的に黒目が大きく愛らしく見えても、その奥ではずっと何かを警戒していて、相容れない厳しい物を持っている。エピソードに登場する動物の絵はその言葉通り、優しくも不可侵な眼差しを画面の奥から向けていました。

絵本の文章はあまり説明的ではなく、絵と少量の言葉で想像して頂けなければなりません。それが楽しみ方の一つでもあります。生活の中にテクノロジーが馴染んでしまい、野生動物を目にする機会が減った世の中ですが、改めて、生きているのが人間だけではないと感じさせられました。
皆さんも何か、動物にまつわるエピソードをお持ちでないですか?
ちょっとした事でも言葉にすれば、面白さは違ってくるかもしれません。

レポート 東北芸術工科大学大学院1年 荒川匠

 

10/12開催!「ミロコマチコと野生動物のはなし」

野生動物のエピソード、皆様ご応募ありがとうございます!日常の中のくすっと笑ってしまうようなお話から、通常じゃとても信じられないようなお話まで、さまざまなお話をいただいています。それぞれの動物のキャラクター性が見えてきたり、逆に今までと印象が変わったりと、皆さんのエピソードを通して動物たちへ向ける目線が変化していように感じています。引き続き、第2次を募集しておりますので、どしどしご応募ください!

さて、10/8までの第1次募集エピソードの中から、ミロコマチコさんとEHON LABO.のラボ生とで選んだとっておきのお話を、ミロコマチコさんが描くどうぶつたちの絵とともに紹介する「ミロコマチコと野生動物のはなし」を開催します!

ミロコマチコさんご本人も登場し、ミロコさんご自身からエピソードのご紹介をいただきます。入場無料・申込不要です。皆さんの身近で起こっている、たくさんの野生動物エピソード、ぜひ聞きにきてください!

「ミロコマチコと野生動物のはなし」
2015年10月12日[月・祝]14:00→16:00
山形まなび館 多目的ルーム

『よりみち3DAYS』の詳細はこちら: http://www.tuad.ac.jp/2015/09/50779

EHON LABO. #3 「『イメージ』と『ほんとう』の間をつなぐ」

10/10(土)、ミロコマチコさんに初めてお会いし、これまでのラボの活動と公募により集まった6種類のどうぶつたちにまつわるたくさんの物語を手に、ミロコさんと一緒に絵本をつくる作業が動き始めました。

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まずは、ミロコさんが普段どんな風にどうぶつの絵を描いていらっしゃるかというお話から。子どもが見ても大人が見てもわくわくする、力強くて愉快で時には怖くも見えるミロコさんのどうぶつたち。不思議な魅力を持つ絵が生まれるまでの貴重なお話をお聞きしました。

ミロコさんの描く一匹一匹、一頭一頭の個性は、「いじわる」「ずる賢い」「気弱」など題材となるどうぶつたちそれぞれの性格を考えながら描くことで生まれるそうです。そして、野生動物が本来持っているはずの自然の中でたくましく生きていく厳しさを表すため、ミロコさんの描くどうぶつたちは鋭い目つきになることが多いそうです。ラボメンバーも、ミロコさんの絵の持つパワフルな生命力とどうぶつたちの個性的な魅力にあらためて感じ入りました。10387549_897492860328616_400819213708787078_n

ミロコさんがどうぶつを描くおもしろさを発見したのは、イメージしていたどうぶつの姿とほんとうのどうぶつの姿の違いに気づいたことからだそうです。私たちが持っているどうぶつのイメージには「まやかし」がある、とミロコさんは話しました。画面いっぱいに描かれたどうぶつたちの力強さや厳しさ、そしてたくましさが私たちをどきりとさせ、イメージとほんとうの姿の違いを気づかせてくれるのです。

ヘビを気持ち悪いと思ったり、クマを怖いと思ったり。普段間近でに出会うことのないどうぶつに対して、私たちはいつのまにか「こういうものだろう」と思い込んでしまっていることがあります。しかし、それは人間から見た視点で、どうぶつたちはそんなことはおかまいなしに生きています。人と野生動物の距離が近く、どうぶつたちにとっては山と街の境目など無いような山形・東北各地での体験談には、きっとまやかしのないどうぶつの姿が見つかるでしょう。

今回のラボの後半では、これから制作する絵本を観る人・読む人にイメージの変化を起こすという観点から、収集した物語の選抜を始めました。その中で共有した大切なポイントがいくつかありました。

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まずは、意外性がありその物語を読むことで動物へのイメージが変わるようなこと。次に、物語に音があること。足音だったり、何かを食べる音だったりという要素が文章に加わることで、絵の世界と現実をつなげる言葉の力が発揮されます。

物語の終わり方も重要です。結末をあえて持たせないことで、その後の世界がどう進んでいくかを読んだ人が自由に想像できるような広がりがもたらされます。そして、人と動物の関係が表されていること。人と動物、双方の視点が見えるような物語こそ、私たちのイメージどおりではないほんとうのどうぶつの姿を身近に感じさせるでしょう。

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本日選んだ物語を基に、これからミロコさんが絵本の下絵を描きます。どんなどうぶつたちが現れるか、胸が躍ります。

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現在開催中の『よりみち3DAYS』の最終日10月12日には、ミロコさんが描くどうぶつたちの絵と、題材となる物語を紹介する「ミロコマチコと野生動物のはなし」をひかえています。

入場無料・申込不要です。みなさんふるってご参加ください!

「ミロコマチコと野生動物のはなし」
2015年10月12日[月・祝]14:00→16:00
山形まなび館 多目的ルーム
特設HP:mirocomachiko.tuad.ac.jp

『よりみち3DAYS』の詳細はこちら: http://www.tuad.ac.jp/2015/09/50779/

EHON LABO.#2 「オドロキを伝える聞き方・書き方」

2回目のEHOB LABO.では、藝術学舎を飛び出し、八森集落に住む猟師さんたち、山形市のアウトドアショップのオーナーさん、大学の裏手で養鶏と有機農業を営む農家さんにお会いし、どうぶつたちにまつわるお話をうかがいました。

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本日のラボの最初には、初回のラボから2週間の間にラボ生のみなさんが集めてきた、どうぶつにまつわるエピソードを読みました。続いての話し合いで、知人から聞いた話や自分自身の体験談をきちんと言葉にしているつもりでも、細かな説明や話の要点を書くだけでは伝わらないことがある、と気付きました。

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EHON LABO.では、どうぶつにまつわるエピソードを集め、そのエピソードを元に、ミロコマチコさんに絵本を書いていただきます。ミロコさんの仕事を想像しながら、ひとりひとりの頭の中にも一枚の絵のような情景が浮かぶ話の書き方・物語のまとめ方について考えました。
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普段の暮らしの中で、野生動物と出会うことが特別なことであるほど、私たちの驚きは大きいのでしょう。そして、ひとりひとりの驚きは、そこにある日常の風景を通して伝えた時にこそ、くっきりと伝わるのかもしれません。茂みの中の物音に、「なんだろう?」とドキドキした気持ち。森に帰っていくカモシカを見て、「良かったね」とほっとする気持ち。子どもだったから感じられたワクワクや怖さ、大人になってからしんみりと感動できることがあります。その瞬間の、森の中のひとりの子どもや山を歩く大人と同じ気持ちになれるよう、物語をかたちづくるには、その日の天気、季節を感じさせる風や空の色、その時していた遊びや仕事の描写、瞬間ごとの気持ちの移り変わりを聞き出し、書き出していくことが大切なようです。誰かの話を聞く最中も、話し手とのやりとりの中で、そういった細かな情景のかけらを聞き出していくこと、そして話を聞きながら、自分の中で物語を形作り、書き手として欠かせない要素を拾っていくことを心に留めて、取材を進めます。

言葉選びの大切さにも気付きました。ヘビの形やクマの大きさを、見慣れた何かに例えてみること、カモシカに見た神聖さ、ヘビに感じた妖しさを言葉にすることにもヒントがありそうです。

本日おこなった猟師さん・アウトドアショップオーナーさん・農家さんへの取材では、クマの毛皮にまつわる言い伝え、駆除されたどうぶつの行き先、カモシカの昔の呼び名、山形でのウサギやカモシカの増減の話など、野生動物と身近に関わって来られた方々ならではのエピソードがたくさん集まりました。

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今日得たばかりの新鮮な驚きや発見が生き生きと伝わるよう、これから各自で文章にしていきます。

EHON LABO.ではミロコマチコさんとの絵本づくりに向けて、みなさまから6種類の野生動物のエピソードを募集しています。詳しくは、以下の特設サイトをご覧ください:
http://mirocomachiko.tuad.ac.jp

(東北芸術工科大学大学院修士課程 是恒)

イベント|「ミロコマチコと野生動物のはなし」10/12開催

10月12日(月・祝)に「ミロコマチコと野生動物のはなし」を開催します!

ミロコマチコさんの動物絵と、みなさんの野生動物エピソードがコラボレーションする、絵と物語のつどいです。現在公募している野生動物のエピソード(第1期募集)や、みちのおく作るラボ「EHON LABO.」で受講生が聞き書きによって集めたエピソードの中から、選りすぐりのエピソードを発表します。
もちろんですが、当日はミロコマチコさんご本人も参加いたします。入場無料・申込み不要ですので、ふるってご参加ください。

「ミロコマチコと野生動物のはなし」
開催日 2015年10月12日[月・祝]14:00→16:00
会 場 山形まなび館 多目的ルーム(山形市本町1-5-19)
※入場無料・申し込み不要(ただし、実施時間内の入退場はお控えください)

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この発表会に向けて、第1期エピソード募集を10月8日まで募集しておりますので、是非みなさんのエピソードを教えてください。お待ちいたしております!

 

なお本イベントは、来年秋に開催予定の「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2016」のプレイベント、「よりみち3DAYS」のよりみちセッションとして開催されます。その他3つのよりみちセッションも是非チェックしてみてください!来年秋に向けて、楽しいよりみちのご案内になっています。

みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレプレイベント
『よりみち3DAYS』
開催日:2015年10月10日[土]、11日[日]、12日[月・祝]
会場:文翔館議場ホール(山形市旅篭町3-4-51)、山形まなび館(山形市本町1-5-19)

チラシ

▶VOL.1|絵と音のライブセッション
「荒井良二と野村誠の山形じゃあにぃ」
2015年10月10日[土]14:00→16:30
山形県郷土館 文翔館 議場ホール

▶VOL.2|マイクロライブラリーの実験
「6次元店主、ナカムラクニオの交換読書会」
2015年10月10日[土]17:00→19:00
山形まなび館 多目的ルーム(予定)
※〈交換してもよい本〉を必ず1冊ご持参ください。

▶VOL.3|上映会&解説トーク
山形ビエンナーレ2014記録映画「山をひらく」
2015年10月11日[日]15:00→17:30
山形県郷土館 文翔館 議場ホール
トーカー:荒井良二、岩井天志、宮本武典 他

▶VOL.4 絵と物語のつどい
「ミロコマチコと野生動物のはなし」
2015年10月12日[月・祝]14:00→16:00
山形まなび館 多目的ルーム
特設HP:mirocomachiko.tuad.ac.jp

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(事務局 伊藤)

EHON LABO.「どうぶつたちを『はなす、きく、かく』」

本日初回のEHON LABO.(みちのおくつくつるラボ)では、ミロコマチコさんとの大きな絵本づくりにむけて、宮本講師と準備を開始しました。

絵本づくりで題材となるどうぶつたちは、クマ、うさぎ、コウモリ、カモシカ、ヘビ、とりたちの6種類。初回のラボでは、まず受講生それぞれが、これらの動物にまつわる自身の体験談を発表しました。

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コウモリを捕まえようと、夜の公園で物干し竿を振り回していた子どものころの思い出。木の下で弱っていた小鳥を家に連れ帰り、介抱した話。ヘビを見つけてどきりとした体験談。後ろから走ってきたカモシカに追い抜かされた、という山形市ならではの珍しい話も出てきました。
野生の動物たちと直に接した体験のみならず、動物の気配や痕跡もまた、鮮烈に記憶に残るようです。それは時に、暗闇の中で光る目であったり、夜道に現れた大きな影であったりします。
お互いの体験談を語りながら、ひとりひとりの記憶や体験の中にある「驚き」を伝えるには、その光景をはっきりとイメージできるような言葉の描写や、その時の気持ちに共感できるような語り方が大切だと気付きました。受け取った話をさらに誰かに伝えることを考えながら聞くことも、体験談を集めるコツとなりそうです。

続いて、聞き書きからの文章作成の参考になるようにと、受講生が持ち寄った野生動物にまつわる文学作品を紹介しあいました。登山家や自然観察者のルポタージュ、動物が登場する小説や絵本、地域の民話や伝承集などさまざまな本が並びました。異なる観点からの多様な語り口に、多くのヒントがつまっています。

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ラボの最後には、受講生が2人1組になり、お互いの野生動物にまつわる体験談を話す・聞く・書く作業を進めました。

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次回のラボまでに、各自で野生動物にまつわるエピソードを聞き書きします。どんな話が集まるか、楽しみです!

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どうぶつたちのボードを持って、聞き書きに繰り出します。

(東北芸術工科大学大学院修士課程 是恒)

芝居絵本づくりがスタート

ミロコマチコさんとの共同プロジェクトがいよいよスタートします。
このプロジェクトでは、ミロコマチコさんと市民が一緒になり、山形・東北の動物物語を集めて、おおきな芝居絵本をつくります。

以前も、復興支援イベント「ふくしましま」へ参加いただいたりと、度々お世話になっているミロコマチコさん。
今回のプロジェクトでも、今まで見たことのない絵本づくりに挑戦するということで、企画や開始準備のための打ち合わせを重ねてきました。

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今年の6月には、実際に山形へお越しいただき、瀧山(りゅうざん)という里山に登ったり、博物館で山形の動物を調べたり、ビエンナーレ会場の文翔館を見てみたりと現地視察も行いました。

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山形のcafé Espressoにて、来年の山形ビエンナーレ会議も兼ねた打合せ。平澤まりこさん、坂本大三郎さんも一緒です。

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山形に生息する野うさぎ。今回絵本になる6種類の中にも登場しています。

今後は、みちのおくつくるラボ「EHON LABO.」にて受講生の地元市民と共に制作を進めます。それと同時に一般の皆さんからも野生動物に関するエピソードを集め、みんなで人と動物たちの物語を編んでいきたいと思います。
是非、皆さんが知っている、または聞いたことがある野生動物のエピソードを教えてください。沢山のご応募お待ちしております。

なお、完成した芝居絵本は来年秋に開催予定の山形ビエンナーレ2016で展示・発表しますので、どうぞお楽しみに!

(EHON LABO. 事務局 伊藤)